お婆さまの絵羽織と小紋、お母さんの黒羽織 私が羽織る
お母さんが着た振袖を娘さんも気に入っているので、成人式に娘に着たいのですが、私が着た長襦袢が見つからないので、振袖と家にあった別の長襦袢を2枚持ってきたので、寸法が合うか見てほしいと来店いただきました。
どちらも振袖の寸法と合わないので、振袖に合う柄(模様)の長襦袢を洗い張りして仕立て直すことになりました。
あと、ご自分で解いてきた小紋と黒絵羽織・一つ紋付き黒羽織も持ってこられて、このまま処分するのも気がひけるので、私が着れば母も喜ぶと思うので、仕立て直しできるか見てくださいと相談されました。
解いてきた小紋、絵羽織、黒羽織を検品してみたところ、小紋は戦前に誂えたと思われる古い着物で、着物としては生地が痩せているので生かせないので、黒絵羽織の羽裏につけて、一つ紋付き黒羽織は、紬などのカジュアルな着物の時に着用する長襦袢に仕立て直して、小紋の着物を袖にすることで、おしゃれな長襦袢に仕立て直しすることをご提案いたしました。
まとめ
着物は、ほどけば反物になるので、いろんな物に作り替えることができますし、ご家族の思い出のある着物を、次の世代に受け継いでもらえるのも着物です。
最終的には、洋服やバック、アクセサリー、などいろんな物にリメイクして再利用できます。
アンティーク羽織り 長襦袢に仕立て直す
Before Afte
タンスの中を整理していたら、「祖母が着ていたと思う羽織が出てきたので、色・柄(模様)がきれいなので着てみたいのですが、私が着てもおかしくないですか?」とご相談の来られた60代のM・K様。
時代的には昭和初期の羽織で、おばあちゃんが20代のころ誂えた多と思われます。
羽織として着ていただくには、派手なので目引き染めして、渋い色を一色描け(ひといろかけ)てもよろしいかもしれませんが、M・K様は織物の着物を好んで着ていらっしゃるので、この羽織をモダンでお洒落な一点物の長襦袢に仕立て替えることを、ご提案させていただきました。
※目引き染(めひきそめ)=派手な着物を渋くすることで、着物を長く着用できることです。地色や柄(模様))が派手になったな…と思ったら、全体に渋い色を一色描けることで、地色や柄(模様)の派手さが気にならなくなります。
母の着物 想い出 よみがえる
「母が着ていた着物が、タンスの中から出てきたので、着たいと思ったら、何十年もたんすにしまい込んでいたせいで、全体に薄茶色のシミがあるのですが、着れるようになりますか?思い出のある着物なので着てみたい。」とご来店いただきました S・H様
まず最初に、お持ちいただいた着物の状態を見ます。
着物の状態は、長い間タンスの中にしまい込んでいたので、湿気でカビが薄茶色く変色したシミが、あっちこっちに出ていました。
次に、着物の採寸をしました。
採寸するとお母様は小柄な方で、S・H様との身長差があるので、着れるようにするには、ほどいてカビで黄変が目立つ着物を、反物にしてカビが目立たないような色を一色(ひといろ)描けます。
身長さが10㎝位あるので、着丈の足りない分の足し布を含めて、一緒に一色(ひといろ)描けて、S・H様の寸法にして仕立てすれば、お母様の着物が着れるように蘇ります。
*足し布は胴ではぐので、帯を締めると隠れるので、安心して着ていただけます。
お母様のお気に入りの振袖を娘さんに引き振袖に仕立て直して譲られる
振袖を引き振袖にできますか?とご来店いただきましたM・S様親娘。
お母様が、成人式に着用しました振袖を、引き振袖にして娘さんの結婚式に着せたくて、何軒か問い合わせてみましたが、納得行く説明が得られなかったので、ネットで検索したら、和裁士がいる嘉洛さんを見つけて、嘉洛さんならいい提案をしてくださると思って来ました。
さっそく振袖を見せていただき、総柄(総模様)なので引き振袖にはにぴったりで、お母さんの時代にはあまりない柄だと思いますよ、ご自身で選ばれたのですか?
「最初に見てとっても気にいったので、他の振袖は見ないで決めました。」とそのときに帰ったように嬉しそうにお話ししていただきました。
つぎに振袖に内揚げがどのくらいあるかで、引き振袖に適しているかが決まります。
身丈の長さが現在の着物よりどのぐらい必要か、まず最初に内揚げにどのぐらい生地が入っているか確認することで、どのようにお直すか判断します。
おばあちゃんの振袖を産着(うぶぎ)にリフォーム
数年前、六十代のお客様で、娘が成人式に着た振袖は、孫娘の成人式に着せたいのでそのまま保管して、ご自分が成人式に着た振袖を、女の子のお孫さんが生まれたので、お宮参りの産着に着せたいので、作り直すことが出来ますか?とご相談に来られました。
※産着(うぶぎ)=お宮参りの時に赤ちゃんが初めて身に着ける着物です。
オレンジ色で大きな菊の飛び柄でしたが、和裁士さんのセンスで、柄(模様)がちょうどいい感じに出るように、仕立て直してもらいました。
産着は、お宮参りが終わった後、七五三の三歳祝い着として、袖に丸みをつけて肩あげ、腰あげして着ていただけます。
二十代で着ていた着物をお孫さんにリフォーム
Before
After
お茶を習っている六十代のお客様が,お茶のお稽古にお孫さんが時々ついてくるようになってから、「おばあちゃん、私も着物を着てお茶を習いたい」と八歳の孫が言うので、着物を新調してもどのくらい続くかわからないので、とりあえず私が二十代で着ていた小紋の着物を着れるように仕立て替えてほしいとご来店いただきました。ほどいて洗い張りして、三、四年着れるように仕立て直しします。
ひと色染め替え シック また着れてうれしい
着付けを習い出した六十代のM・Y 様
着れるようになるまで続けられるか自信がなかったので、若い時誂えた着物でお稽古を始めましたが、着付け教室の仲間の人達に励まされながら、なんとか着れるようになったので、着物を着て出かけたいなーと思ってタンスの中を見たら、若い時に誂えた着物しかなくて、派手でおまけにシミや汚れがあるものばかりで、このままじゃ着れないどうしよう、着て出かけられるようになりますか?とご来店いただきました。