娘に譲りたい、着せたい、着物 付下げ 

「私の付下げを娘に譲りたいと思い、タンスから出して見たらあっちこっちにシミがあり、この状態では娘に譲れないので、綺麗にして娘に譲りたいのですが」とお電話でお問い合わせがありました。

いろいろな方法はありますが、お電話ではご説明が難しいので、着物を見ながら適切なアドバイスをしたいと思います。

一度ご来店くださいとお話しました50代のお客様が本日ご来店いただきました。

着物は白地に花柄の付下げで、白地の部分が薄茶色くなっていて、所々濃い茶色になっているところもあるので、生き洗いしみ抜きではきれいにできませんとご説明しました。

娘さんに譲られるのであればほどいて反物状態にして、全体に一色描(ひといろか)けるとシミやヤケが目立たなくなりますし、新しい反物に生まれ変わるので、そのあと娘さんの寸法で仕立てることを提案しました。

一色描ける(ひといろかける)=反物に一色の色を染める

ところが問題が出てきました。

お母様の着物寸法を測ってみると、身長が148cmに合わせた寸法で仕立ててあり、娘さんの身長は169cm、着物の内上げが2cmしかなく身丈が足りないので、胴で別の生地を足して身丈を出すこともできますが、縫込みを入れると20cm以上必要なので、足し布はできませんし、身幅も広くするので身頃や肩裄の柄も合わなくなるので、残念ですが娘さんに譲ることはできません、と付下げを広げて具体的にご説明させていただきました。

お母様も付下げを娘さんに譲る事ができなくてとても残念がっていましたが、ご納得いただきました。

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