帯の染め替え(色描け) 黄変 地味色 蘇る色

       Before

 

ご近所の奥さんが、着付けを習い始めたというので、私も三十代のころ着付けを少しだけ習ったけど、すっかり忘れていたので、ご一緒に着付け教室に通いだしたら、名古屋帯のおけいこが始まるという事で、三十代の時に白地の紬名古屋帯が欲しくて購入して、結局一度も締めることがなかった帯を出したら、二十数年しまい込んだままだったので、白地の部分に薄茶色のシミが点々とあるのに驚いて、「着付け教室で使いたいのでクリーニングで取れますか」とご来店いただいたS・Y様。

       After

 

長い間しまい込んでいたので、湿気によるカビが変化して薄茶色(黄変)のシミとなって現れました。

黄変のシミの数が少なければシミ抜きでも対応できますが、全体的にシミがあるので、シミが目立たなくなるように、少し渋めの色を一色(ひといろ)描けてこれから先、長く締めていただけるようになりますよと、ご提案しました。

染め替えて、出来上がった帯をお届けして、たとう紙を開いて帯をお見せしたら、「あのシミだらけの帯が新品のようになって帰ってきた。お願いしてよかった」と感激していただきました。