不要になった着物どうしていますか?
よく長年着ないでタンスにしまい込んでいる着物のことをタンスの肥やしなどと言いますが、着なくなった着物をどう処分したらよいか考えている方に、処分する方法として、知り合いに譲る、リサイクルショップに売る、ネットオークションに出す、資源ごみの「布類」としてだす。(自治体によって異なるので出し方に注意が必要です。)
などがありますが、不要になった着物の活用方法のひとつに「リメイク」という方法があります。
過去にご覧いただいたリメイクの実例をまとめましたので参考にしてみてください。
紗の羽織
夏の着物に羽織るものがないかなーと,タンスの中を見ていると、祖母の紗の羽織が出てきたのでちょっと羽織ってみたら小さい感じがしたので、「私の寸法合わせて長羽織りに仕立て直せますか?」とご来店いただきましたY・H様。
採寸してみると小柄な方のようで、長羽織には仕立直せませんとお答えすると、「タンスの奥から出てきた祖母の羽織を処分する気にはなれないので」と言われたので、着物にも洋服にも羽織れるマントに創りかえるご提案をさせていただきました。
正絹の紗の生地なので、中に着ているものがすこし透けて見えて、着物でも洋服に羽織っても、とてもお洒落なケープに甦りました。
オーダーメイドシャツコート
これから先にも後にも、絽紋付無地着物を着ることがないので、このまま処分するのももったいないので、洋服にリメイクしたいと、ご来店いただきましたM・M様。
ご本人が、お持ちのになった着物リメイクの本の中からこんな感じのデザインで作り替えたいという事で、ブラウスコートにリメイクすることになりました。
ほどいて反物にしてご自分で洗濯できるように水洗いします。
この後、パターンを製作して、裁断して仮仕立てしたコートを、お客様に羽織っていただいて、寸法の確認しながらお客様の体型にあうように、細かく補正して、それをもとにパターンを作り替えます。
修正したパターンで2回目の仮縫いをして、多少の誤差を修正してお客様のOKが出ましたら縫製して納品いたします。
当店は、オーダーメイドでお仕立てしますので、お時間がかかりますが、体形にピッタリあった仕立て上がりになるので、着心地が違います。
カフス型の袖口にリメイクした振袖コート
ご本人が成人式に着た絞りの振袖をリメイクしたいとご来店いただきました。
1,000人が参加する還暦祝いの司会をすることになり、少し目立つように洋服に羽織るものと思った時、自分が成人式に着た絞りの振袖を活用できないかと思ってお持ちになりました。
「大事にとってあったけど、譲る人もいないし、リサイクルに出しちゃうのも両親に申し訳ない」と思い、「私的には、洋服の上にパッと羽織れる感じの和装を感じるコートになるといいかなーと思っているのですが、出来ますか?」というご要望でした。
絞りの振袖の感じを残しつつ、振袖ではなく和服の感を残した、洋服の上にパット羽織れる感じのコートにリメイクしました。
和服感をだすように、袖丈(70㎝)は長めにして、袖口を狭くして洋服のカフス型の袖口にして仕立てしました。
オーダーメイド色留袖ロングドレス
祖母から譲り受けた着物と帯を、どのように活かすかをご相談に来られたK・T様
「私には少し大きくて、仕立て直ししてまで着物を着る機会がないもので」と言われるので、娘さんは着物を着たいと言っていますか?と
お聞きしましたら、「聞いてみないとわからない」と言われるので、もし娘さんが着てもいいと言われたら娘さんの寸法でお仕立て直してもいいと思います。
お母さんにはちょうどいい色柄ですが、娘さんにはまだ地味なので、仕立て直するのでしたらまだ先でいいと思いますよ、とお話ししました。
「たぶん娘はこの着物を着ることはないと思うので、何かほかのかたちで祖母の着物を活かせたら良いなーと思うのですが、いい方法がありますか」と言われるたので、嫁ぐ娘さんの結婚式のお色直しに、ロングドレスにリメイクして着ていただいたらとご提案をいたしました。
後日、娘さんとご一緒にご来店いただきました。
「母にドレスにできると聞いて、結婚式のお色直しにドレスに直してぜひ着てみたい」と笑顔でご来店いただきました。
娘さんに、どんな感じのデザインがいいかお聞きしたところ、「着物の感じを残したデザインにしてほしい」と言われるので、着物風に衿を打合せにして、袖も着物の袖風にして、帯を結んでいるようなベルトにして、着物を着ているようなデザインのロングドレスに仕立て直ししました。
娘さんが描いていたイメージ通りに出来上がってなので、とても喜んでいただきました。
黒留袖のリメイク
着物が好きで一通りの着物は持っていますが、最近は着物を着て出かける機会もなくなったので、買い取り業者に出そうと思いまして、友達に相談したら大した金額にならないけどいいのと、友達が言うので、親に作ってもらった着物を処分したのでは申し訳ないので、洋服に作り直して着ればいいと思いご相談に来られました。
黒留袖をちょっとしたフォーマルな席でもカジュアルな席にも着ていけるようなワイドパンツ(スカートははかないので)をご希望でした。
ベストにするのにちょうどよい柄がありましたので、ベストも併せてリメイクいたしました。
お客様が、ちょっとしたお呼ばれやコンサートに幅広く着ていけるから嬉しいとおしゃっていただきました。
とてもお似合いです。
フルオーダーでリメイクしておりますので、パターンを作り変えて、仮縫いを2回いたしましたので、出来上がりは体型にぴったりと合って、柄の位置も良い感じに出来上がりましたワイドパンツとベストのです。
まとめ
着物は着ないけど捨てるのはもったいないと思っている人に、「リメイク」という方法がございます。
着物リメイクの参考になったと思います。
着なくなった着物を、いろいろなデザインでリメイクして、着ていただきたいと思います。
処分しようと思っていた着物や帯の中には、今では手に入らない大変貴重な着物や帯もありますので、ご相談させていただいた後、どのようなものにリメイクするか、洋服やバック、小物入れなどにするか、自分用の着物に仕立て替えするか、ご提案させていただきます。
当店に興味をお持ちになった方、お問い合わせください。